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2014.12.14

野田村から見た総選挙

振り返ってみると、2年前の総選挙の日も野田村を訪問していたのですが、今日も何とか雪が小康状態だったので足を伸ばしました。
その野田村は、村外の方を含めて37名の犠牲者と全体の約1/3にあたる500世帯を超える建物被害が出た北三陸最大の被災地ですが、昨年の復興住宅の開設や新たな第三堤防の建設なども進み、先月には最大の高台移転先の割り振りも決まり、120戸の野田中学校仮設住宅は半分が空室となっているように、いち早く復興が進んでいると見られており、それを示すようにゴールデンウィークには安倍総理や小泉政務官も視察に訪ねています。

前回は偶然だったのですが、今回は「復興を加速する、最優先で取り組む」と看板をかけていた自民党安倍政権で何が変わったのか改めて確かめる意図がありましたので、ご縁の方々から声を聞かせていただきました。
仮設住宅のある方からは、投票に行くのが以前の住所の投票所になるので役場で期日前投票をしておいたこと、仮設は半分空いた分人気(ひとけ)がなくなり夜になると怖い感じがすると、仮設で暮らす不便と個々の復興のスピードが違っていることでの不安が垣間見えるお話を聞きました。
また、小沢王国と言われた岩手県だけあって生活の党の候補者ポスターを貼っている方からは、全然復興が進んでいないし、原発再稼働やTPPのことでもおかしい話になっているのに、昔からの支持政党を変えることを考えもしない人がほとんどだと、復興への疑念や大震災を経ても政治風土が変わらないことへの嘆きの声がありました。

これまで170回近くも足を運んできた私から見ても、開催場所によって参加者が分かれたり、これまで出てきてくださった方の顔が見えなくなったりと、復興する前に被災者が一丸となって進んでいけなくなってきているのを感じることがありますし、それだけに自分の力不足とともに国の無策をつくづく思ってしまいます。
それにもかかわらず、自党に有利な時期だけを考えての解散総選挙で、第一声を福島で上げた以外にはまったく復興への意欲を見せない安倍政権に圧勝させてしまう結果を信じたくもありませんし、これではますます復興のスピードは遅れていくばかりだと思わざるを得ません。
このような状況は、震災支援に取り組んできた私からは納得のいかないことですが、これは選挙結果という一時のことだけでなく、大震災から学び次の日本をつくる気運すら消し去ってしまう気がしてなりませんし、集団的自衛権や秘密保護法のことを考えると関東大震災からファシズムへと突き進んだ時代と重なって見えてきます。

それでも、結果を結果として受けとめて進んでいくしかありません。
そして、この時代を新たな戦前にしないように、踏んばらなければなりません。

2014.12.13

「珈琲法要」に隠されていたもの

成田専蔵先生が黒石市の黒森山にある浄仙寺で毎年行っている北方警護で殉難した津軽藩士を弔う珈琲法要で演じたものを、80分の作品に仕上げた「珈琲法要」が中三スペースアストロで公演となり、これまでのご縁で実行委員の一員としてお手伝いと観劇の一日でした。

津軽藩士殉難については、佐藤ぶん太、が「祈り」という曲の出だしで語ることもあり津軽の歴史の中で忘れてはならないことと心に刻んでいますが、今回の劇は斜里に赴いた津軽藩士2人とアイヌの女性の3人芝居で、いつ誰が亡くなっていったのか藩士を演じた河村竜也さんが悲しみと怒りをこめて読み上げたとおり、北方警護の悲惨さと理不尽が伝わってきます。
そこで蔓延した浮腫病の薬としてふるまわれたのが珈琲で、これが一般人がコーヒーを飲用した最初ということから、専蔵先生は宗谷岬に殉難の碑を建立し、毎年の法要を執り行ってきたわけで、ここにただ喫茶店が多いだけではない弘前の珈琲文化に重みを与えています。

ただ、今回の劇でハッと気づかされたのは、私たち和人(わじん)が勝手に北方警護することにした蝦夷地=北海道はもともとアイヌの地であり、そのせいでアイヌの生活が乱されたり殺されたりした者もあったという、さらに隠された歴史を演者であり脚本家の山田百次さんは克明に掘り出していて、それを菊池佳南さんがムックリというアイヌの楽器やユーカラで見事に演じていて、非常に心に響きました。
この津軽藩士殉難のことも戦後になるまで隠し続けてきたのですが、弱き者破れた者の歴史は語られることがないだけに、その立場に思いをはせながら歴史を再構築する必要と責任を改めて考えさせられました。

今回は、定員いっぱいの来場者で、何とかキャンセル待ちで入場していただくほどの盛会でしたが、ぜひ多くの人に観ていただきたい劇ですし、これを通じて歴史を考えるきっかけになってほしいと思います。

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