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2008.10.30

今年も相馬小総合学習

今年も相馬小5年の総合学習で、子どもたちが長慶苑を訪問しました。
今回も車イス体験の予定でしたが、あいにくの雨まじりの肌寒い天候のため、屋内での目隠し歩行介助に変更となりました。
時間の関係で介助する側/される側だけの体験となりましたが、少しでも障がいを持つ大変さや介助する気持ちが芽ばえてくれたらと思います。

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その後は、ホールに場所を移して歌や体操、昔の遊びなどを披露してもらい、10分ほどのふれあいの時間を持ってもらいました。

今年も相馬中の職場体験や中高の体験学習を引き受けてきていますが、この経験がケアの仕事をめざすきっかけとなれば何よりのことですので、これからも積極的に引き受けていきたいと思っています。

2008.10.29

白澤政和先生をお迎えして研修会

大阪市立大学の白澤政和先生を講師にお迎えして、青森県在介協の研修会が行われました。

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白澤先生は、地域包括支援センターや在宅介護支援センターが地域とかかわる上で、ネットワーキングという観点で取り組んでいく必要があること、しかし個別ケアにおけるケアマネジメントが定着したのとは違い、取り組みが百人百様であり、地域づくりで成功しているところは職人芸のようなものなので、そこでのプロセスを明らかにしていくのが喫緊の課題であるというお話をされていました。
終わってからの控え室でも、地域をアセスメントするツールが確立されていないことを指摘されていましたが、長慶苑で採用しているKOMIシステムにおいてもソーシャル・チャートの必要性が以前から言われていますし、現場と学問の世界との協働作業で生み出すことができれば何よりだと思います。
昨夕の出迎えから今夕の見送りまで、講演ではお話にならなかった介護保険の問題などもいろいろ拝聴することができ、本当に勉強になる時間を過ごすことができました。
このあたりのことは、先生が自ら毎日更新されている「ソーシャルワークの TOMORROW LAND」というタイトルのBlogで読むことができますので、福祉関係者は必読です。

午後は、ワークショップで私の出番となりましたので、午前中の講演を受けてテーマを「地域とのかかわり」とし、現在取り組んでいることを最初に出してもらい、そこで得た情報を参考にやってみたいことをたくさん出してみるという流れで進めました。

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昨年の養成研修を受けた方や旧知の人材にファシリテーターをお願いし、短い時間の中できちんと発表の段階までまとめてもらうことができ、白澤先生からも「いいワークショップだった」とおほめの言葉をいただくことができました。
私に対しても、「議員をやっているのは間違いでは」と言ってくださいましたが、これが本職ですから、そこで認めていただけたのは、何より光栄なことでした。

これを自信に、来月には社会福祉施設経営者協議会=経営協の「次世代ミーティング」でもワークショップを行うとともに、長慶苑での人材システムをプレゼンしたいと思いますので、県内の関係者の皆様にはぜひともご参加のほどよろしくお願いいたします。

2008.10.27

恩師のおかげで、旧友と再会

相馬中スキー部の顧問を長らく務めた後藤昌道先生がお亡くなりになり、通夜に参列しました。

後藤先生は、14年もの間スキー部の顧問をされ、私は先生が異動となる最後の3年間指導していただきました。
実際のトレーニングは2年生からは早大スキー部から新卒で赴任した菊池一史先生、3年になってからはアルペン部門だけは明大スキー部を卒業したばかりの石岡千春コーチが見るようになったので、直接の指導ではなく、精神的な指導や用具を買うのを資金援助してくださる立場でしたが、いてくださるだけで心の支えになる頼れる先生でした。
これは思い過ごしかもしれませんが、旧制弘前中学(現弘前高校)スキー部であの三浦雄一郎氏の先輩にあたる先生は、スキーの成績はともあれスキー部から弘高をめざすという唯一の存在であった私に目をかけてくれ、三浦氏のサインをポンとくださったのは、後輩へのエールであったと思い出されます。
葬儀場にはスキー部の先輩やスキー関係者が、密葬にもかかわらず多数顔をそろえていましたが、この場を借りてご冥福をお祈りしたいと思います。

ところで、その中に前全日本複合チームヘッドコーチで現在はスキー連盟複合部長という仰々しい肩書を持つ、同級生の成田収平もいました。
世界を飛び回っていた際も、トリノやソルトレイクからメールで状況を伝えてもらえる旧友ですが、実際に会うのはいつ以来か思い出せないくらいでしたので、旧交を温めるために我が家にそのまま連れてきて、酒宴となりました。
ちょうど、同級で西目屋中スキー部で複合をやっていた成田さんが向かいに住んでいる話になり、呼びに行って3人で昔話に花を咲かせましたが、前回飲んだのもスキー部の大先輩であるレイクプラシッド五輪代表で早逝した花田敏博さんの通夜の後以来で、こういうことでもないと顔を合わせられないのは複雑な気持ちです。
それはともかく、日本のスキーを支える重要なポジションをこなしている親友に久方ぶりに接し、立場は違えど人生のライバルに負けていられないという気になりました。

2008.10.25

アークノアで南米を発見

佐藤ぶん太。さんがフラメンコギタリスト・小林智詠さんと出会うきっかけとなったケーナ奏者・Hikalucasこと岩川光君のボリビア帰国凱旋記念コンサートが、市内のアークノア・コンサートホールで行われました。

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ケーナは南米の縦笛ですが、それを演奏している岩川君は何と20歳なのだそうで、プロとしてCDを出している智詠さんとチャランゴの第一人者・福田大治さんに胸を借りて、ボリビアでの2ヶ月間で得たものをぶつけていました。
また、演奏の合間のMCでは、ボリビアを含めた南米大陸のスペインからの侵略の歴史や現在でも農村地帯では水道もないという貧困な現実を語っていましたが、音楽の裏側にあるものを知りつつ聞くと考えさせられるものがありました。

南米のフォルクローレといえば、アンコールで演奏した「コンドルは飛んでいく」が代表的な曲ですが、ただ民族音楽としてリコーダーで演奏するというのではなく、本当の演奏に使うケーナという楽器にふれたり、その悲しい調べの陰にある歴史を並行して学んだり、その世界に飛びこんでいく生き方を知ることまで、まとめてできる生きた教材として総合学習の時間あたりで活かすことができたら、彼の活動を知ってもらったり支えることにもなるかなあと思いました。

白神ふれあいデー&感謝祭で楽しむ

坊主が白神ビジターセンターふれあいデーという小チラシを学校からもらってきて、3D映画を観に行きたいということでしたので、朝イチで出かけました。

行ってみると、初回上映にあわせて開会式があるということで、関和典村長や議会の方々、教育長も来賓としてきていまして、これまでのセンターのふれあいデーだけでなく西目屋村としての第1回白神感謝祭も併催なのだそうです。
白神館の蝦名副支配人によると、昨日は西目屋小の子どもたちに先行上映して大喜びだったという3D映画ですが、大スクリーンから本当に飛び出してくる迫力で大人でも楽しめるものでした。
ちなみに、アトラクションに一瞥もくれない相馬市長とは違って、関村長以下全員が映画を観て行かれたことも報告しておきます。
見終わってからは、クイズに答えてセグウェイに乗ってきましたが、二日間で数千人の人出があるそうですし、ぜひ多くの方に白神山地の紅葉とあわせてイベントを楽しんでいただきたいと思います。

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ちなみに、3D映画の上映時間は、9:00・12:00・16:00の3回です。

2008.10.23

これでいいのか、要介護認定

同じ分会のメンバーである田村医師会会長のご予定の都合で、いつもの火曜日でない日となりましたが、もう一つ違うのは来年度からの調査項目に沿った認定モデル事業案件が4件かかっていたことです。

認定項目そのものでは、除外された14項目に問題行動:幻視幻聴・暴言暴行・火の不始末・不潔行為・異食行動という、認知症によって引き起こされる中でも重い症状のものが含まれており、それに基づいて出されるデータからも状態象を示すチャート、自立度の組み合わせ、変更の指標といった、判定に寄与してきたビジュアルなものが軒並みなくなっています。
実際に認定に入ると、基準時間を示すグラフ以外にビジュアルなものがなく、排泄・食事・移動といった基本介護項目や認識にかかわる各項目を一つずつ検討してみるしか判断の基準がありませんし、要介護1か要支援2かを判断するための認知症自立度Ⅱ以上の蓋然性・状態の安定性といった新しい判断基準は医師の意見書と食い違った結果を示していますし、それに対する調査員の記述には状態の安定性を書きこむということに留意されていません。
あまりにも判断材料がない中、何とか認定を終えてみると、4件中3件もが一次判定からの変更となって、どうにも納得のいかない徒労感が残りました。

介護保険制度が施行される前には、要介護認定基準時間を算出するために24時間タイムスタディが行われたり、その策定にあたった当事者が直接説明会での講師を務めたりと、理解を得られるように努めていましたし、それに対して新制度構築の理想に燃える立場や問題を鋭く指摘する側からもさまざまな意見が飛び交っていたのを覚えていますが、三度目の改定ともなると根幹を揺るがすような大改定であるにもかかわらず、既定事実は動かせないものといった諦観が覆ってしまっています。
先日も一般市民には理解しがたい制度であるのを実感したばかりですので、専門家としての説明責任を果たすばかりでなく、少しでも現実的な制度となるようなアクションをしないといけません。

2008.10.21

プロ・佐藤ぶん太。のスケールに刮目

相馬の登山囃子そしてねぷた囃子の指導ばかりでなく、「長慶苑飛馬の星」の今年の曲「サイギサイギ」にも横笛をフィーチャーしてくれている佐藤ぶん太。さんの「横笛普及プロジェクト」第2弾があり、前回いけなかったので楽しみにして足を運びました。

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今回はフラメンコギタリスト・小林智詠さんを招いてのセッション形式で、お互いのオリジナルやねぷた囃子などまで演奏し、さらには日頃指導している高1の成田君に太鼓で参加させたり、笛や鉦を持参してきた仲間を舞台に上げて登山囃子を披露させたりと、盛りだくさんですばらしい演奏を楽しむことができました。

「不思議な風」というデビューアルバムがiTunesStoreでも取り扱われている新進気鋭のギタリストである智詠さんと互角の演奏をするプロフェッショナルな技巧ばかりでなく、その智詠さんをトークでは完全に圧倒したエンターティナーとしての才能、舞台のライティングや全体の構成、そもそも智詠さんを初対面にして次の機会の競演の約束を取りつけるプロデューサーとしての動き、いつも接している時とはスケールの違う、あらゆる面でぶん太。さんのプロとしての面を見ることができたのは何よりでした。
友人として、これからも協力支援していきたいと思っています。

ところで、今夜の二人のセッションは青森市・あずまたくみの店で19:00から行われますし、智詠さんが津軽に来るきっかけとなったケーナ奏者・岩川光さんとのコンサートが25(土)に開催されますので、会場への関心もあって,また行こうと思っています。

Hikalukas帰国凱旋記念コンサート
出演・岩川光・小林智詠・福田大治
場所:アークノア・コンサートホール/弘前市安原3-3-4
開演:19:00
料金:3000円/学生2000円

2008.10.19

コーチの大任を何とか果たす

弘前市秋季陸上大会が、「食と産業まつり」でもにぎわう運動公園で行われました。

この大会は、出場できるのが小学5年から一般までということで、陸上クラブの過半数を占める4年生には出場権がないものの、最後の大会の応援に来てもらいました。
結果としては5年生ながらも6年生にまじって入賞できた子もあり、入賞とは関係なく自己ベストを出した子もいて、有終の美を飾ることができたと思います。
終わってからの反省会には、途中からコーチに加わってくれた「ジャンプ先生」こと清野美穂さんもかけつけてくれましたが、県の走高跳の記録保持者であった彼女が城東学園時代の教え子という縁でかかわってくれ、子どもたちを伸ばすようなやさしい指導を節目節目でしてくれたのも、半年間の活動が続けられた大きな要因だと感謝しています。
長慶苑のお疲れ様会にも出る都合で中座することになりましたが、保護者の方々にも見守りや会計で協力してもらったお礼を伝えて、楽しく歓談することができました。

ところで、高校陸上部時代の恩師である小枝兼悦先生が大会長としてきていましたので、最初の騒動の際から相談に乗ってもらい励ましてもらってきたことへのお礼を伝えることができましたが、今季はコーチとして小学校に、親として中学校の陸上部にかかわることで運動公園に来る機会が多く、その中で高校時代の陸上仲間と再会することもたびたびで、短い期間でもトラックで汗を流した甲斐があったなあと、今さらながらに感じています。
週3回のコーチというのをいつまで続けられるかわかりませんが、陸上そのものがすたれないようにさまざまな形で役割を果たしていこうと思っています。

2008.10.18

「いい酒飲もう会」で日本酒に酔う

ライオンズクラブで大変お世話になっている前田賢治さんの会社・前田酒類食品販売が主催する「いい酒飲もう会」に参加しました。

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弘前市や県内の酒蔵ばかりでなく、秋田や酒田、会津からも出品していただいた30種類の逸品を楽しむということで、遠くは京都から参加された方まであり、お酒を通じた前田さんのネットワークの広さを感じました。
日頃はビールや焼酎ばかりの私にとっては少々きつい会でしたが、さすがにすばらしいお酒ばかりで、楽しく酔うことができました。

それにしても、日本酒離れが進んでいると言われながらも、こつこつと新しいお酒を創りだす努力を続けていたり、老舗ばかりでなくここ数年で起ちあがった酒蔵もあるというのを知ると、酒造という業界の伏流水のようなしたたかさを感じますし、地場で生きていくヒントがあるように思います。

2008.10.16

祐啓先生のお供で、台湾に出会う

国際獅子會300-A2區友好訪問團歓送宴晩餐会がありました。
何それ?という感じだと思いますが、ライオンズクラブの青森県単位の組織である332-A地区と友好関係のある、台湾・台北市を中心とした300-A2区のキャビネットご一行45名が3泊4日の日程で訪問されたので、翌日の離日を控えての送別の夕べというわけです。
ちなみに、同じ漢字圏でも台湾は旧字を使う国ですので、それを尊重しての表記です。

我がクラブでは、その地区にある大稲堤クラブと姉妹クラブの結盟をしていますし、岡井副地区ガバナーがガバナーとなる次年度には訪問する側になるということもあり、歓迎会や弘前公園見学の際の出迎えなどに多くの会員が出ていますが、送別会の方に三上祐啓元ガバナーが出席するというので、12日の青森中央クラブの45周年に続いて、私が随行役で送り迎えをすることになりました。
台湾側には日本語が堪能な方が多く、青森側のメンバーによるスコップ三味線で大いに盛り上がり、続いての台湾側の女性陣による日本語での「ふるさと」の合唱となって、そこに三上元ガバナーが飛び入りし、最後は十八番であり台湾でもよく知られている「北国の春」を歌って、本当にすばらしい雰囲気のパーティーとなりました。

三上元ガバナーは85歳のご高齢ですが、ご自身が大稲堤クラブとの結盟を結ぶ際に大きな役割を果たしたこともあって、台湾にはことのほか思い入れがあり、それが久しぶりの歌声を披露するほどの元気を見せる原動力となられたようで、見ている私にもその喜びが伝わってきました。

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次年度が友好25周年となるので、記念式典を盛大に挙行するので大勢で訪台してくださいということでしたので、その末席に連なってまだ見ぬ台湾を訪ねてみたいと思いました。

2008.10.14

次期基本計画の素案には失望ですが

青森県次期基本計画と行財政改革基本大綱の素案がまとまり、6県民局単位の説明会があるというので、今期計画策定委員の務めとして足を運びました。
参集していたのは約20名、その中には鷹揚会:佐藤・竹谷、社民党:藤田・加藤の4名の現職、石岡千鶴子元市議が含まれているのをお知らせしておきます。

最初に行政経営推進室による改革大綱の説明、続いて企画課による基本計画の説明が約1時間で行われたのですが、両方に共通しているのは財政再建団体に転落しないという崖っぷちのところでの計画だということです。
基本計画については、指標として県民所得を1.5倍にするという大胆な設定がニュースになっていますが、素案や説明を聞いてもそれ以外の指標としては平均寿命の順位を上げるというのがあるだけで、今期計画の施策ごとの指標は姿を消していました。
そこで次の予定があったので真っ先に質問したのですが、県民所得と平均寿命を指標化する上でさまざまな要素を検討することになるので水面下では施策ごとの指標はある、ただそれを表に出しても混乱するきらいがあるので今回は掲げていないという回答でした。
また、今期行ってきたフォローアップ委員会での事務事業評価と行財政支援委員会による評価というのは一元化できることではないかという質問には、それぞれ役割が違うし、事務事業を評価しても新たな施策展開をすることができるようなバランスをすでに失っているという危機的な答えが返ってきました。

施策ごとの指標というのは、今期計画がはじめて議会の承認にかかるという際に非常に神経を使った部分ですし、逆に議決を経ているため計画期間中に見直しができないという縛りがかかったことで、むやみに数字を書きこまないようにしたのだと思いますが、具体的な施策が目指す方向に向かっているのかの積み重ねがあってこそ計画のマネジメントが動くのですから、この点で失望を禁じ得ませんし、私が県議なら間違いなく否決です。
県民所得の件では納得できないという県議の声が報じられていましたが、異論があるのであれば高橋修一県議のように会派にとらわれず堂々主張するのが正道だと思いますし、それぞれの見識が問われているのだということを肝に銘じてほしいと思います。(よもや、これで県議会から問責でしょうか?)

そんな戯言はさておき、一点だけ目を引いたのは、県民局を3つに集約するということです。
次期計画で6県民局単位での地域計画までまとめているのとは齟齬をきたしていると思いますが、弘前市を中心とした津軽、八戸市を中核にした南部、青森市から下北半島にかけてのエリアにまとまるとすれば、これはまさに藩政時代への復古につながります。
3県での北東北州もしくは6県での東北州といった道州制を見すえていけば、県というのは不要になるのは間違いないですし、そこに基礎自治体の役割を果たす藩が3つと昭和の大合併以前の町村単位での地域自治区が構築できれば、今の市町村もまた不要です。

よもやこんなことまで構想しての計画だとは思いませんが、逆に政治家であればこのくらいのグランドデザインを示すべきだと思っています。

2008.10.04

20年ぶりに独立記念館へ

韓国での4日目は、天安市にある「独立記念館」を見学しました。
1987年の開館直後の1988年に、一人旅の卒業旅行で訪ねた際に強烈な印象を受けたのが忘れられず、これからの日韓関係を考える上で避けるわけにはいかないテーマだけに、改めて訪問したいと思っていましたので、逡巡する韓国の友人に無理を言って連れて行ってもらいました。

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巨大なモニュメントや建物であったのは失念していましたので、規模の大きさには感嘆しましたが、前回衝撃を受けたはずの日本軍の拷問や残虐さを展示しているコーナーではさほどインパクトを受けず、逆にそれに抵抗しながら独立のために戦い続けた展示を見て、ただただ36年間の日帝支配に耐え忍んでいたのではないのを初めて知った思いがしました。

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当日の通訳は、女子高2年のチャンさんが務めてくれたのですが、アニメが好きで日本への留学を熱望しているという彼女と話していると、日本の同年代が余りに歴史を知らないことは悲しいと言っていましたが、修学旅行では多くの高校生が訪ねているという独立記念館にいきなり行くのではなく、近代において日本と韓国、そしてアジアとの間に何があったのかをきちんと学ぶ必要があると、改めて痛感しました。

途中のサービスエリアでトッポッギという庶民食、水原に戻っての昼食ではカルグクスという韓国うどんをごちそうになり、ソウルに送ってもらってからは最大の繁華街・明洞(ミョンドン)でのショッピング、さらには丸二日一緒してくださったチョンさんの奥様とお子さんも合流して花火大会の見物で鈴なりの人出となっていた南山からの夜景を楽しみながら、観光ではない普通の韓国にふれて今回の訪韓を終えることができました。

8月以来の再会となった3人、今回のセミナーに推薦して手配をしてくれたユンさん、そして今回初めて出会った新しい友人に恵まれて、さらに韓国との交流を進めていこうという気持ちでいっぱいです。

2008.10.03

韓国の多様な施設ケアと出会う

韓国での3日目は、午前中に龍仁市にある韓国民俗村を見学し、午後は3ヶ所の施設を見学しました。

最初は「中央養護園」という、プロテスタント系の養護老人ホームと軽費老人ホームとで構成された大規模な施設で、地形を生かした設計と景観に配慮した美しい環境が印象的でした。
ここでは、韓国の介護福祉士にあたる「養護保護士」の養成も行っているそうですが、何より感動したのは、日本語を教えてきたという老婦人に日本語で迎え入れていただいたこと、そして神戸出身の「もりぐちてるこ」さんとお会いできたことです。
60年も韓国で過ごされているということでしたが、流暢な日本語で「祖国の言葉を忘れることなどありません、ここで幸せに暮らしています」というお話を聞いた時、日本人としての気骨とともに韓国との絆をつないできてくださったご苦労を思い、胸が熱くなりました。

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続いて、YWCAが経営する小規模施設を訪問しました。
ここは、15名の入所施設とデイサービスセンター、それにヘルパーがいるということですが、日本の小規模多機能とは違って、それぞれのサービスは独立しており、併用はできないことになっているそうです。

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最後に、カトリック系の入所施設を見学しました。
ここは60名の定員ですが、シスターによる運営のため入所者全員が女性で、男性の介護職員も一人しかいないのだそうです。
日本でも一番すばらしい施設は函館市にあるカトリック系の「旭ヶ岡の家」だと教えると、案内してくださった事務局長シスターが「ぜひ行ってみたい」と目を輝かせていました。

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ところで、前回訪問した際には円仏教、今回はキリスト教系で運営している施設を見学したわけですが、それぞれ全国レベルさらには国際レベルでの基盤を持っていることで、先進的で充実したハード・ソフトを整えているのだと思います。
その一方で、韓国の長期療養保険制度は単価や制度設計が十分ではなく、グループホームでいうと9人に対して3人の職員配置でよいとされていて、日本での生活時間における3:1配置とは意味が違うこと、単価も約4700円と低いので経営としては成り立つはずがないものになっているのだそうで、YWCAでは見学の前にこの件で喧喧諤諤の議論となりました。
韓国にとって、先行する日本の介護保険制度は参考にできるものだと思いますし、これから地域包括支援センターをモデルにした「支援センター」も構築していくということですので、高名な学者でなくても民間レベル自治体レベルで交流していく中で伝えられるものは多いと思っています。

2008.10.02

国際協力社会福祉セミナーで発表

社会福祉法人「愛田会」が主催する第1回国際協力社会福祉セミナーに、ニュージーランドのエリザベス・アンドリューさんとともに発表者として参加しました。

泊めていただいたゲストハウスは、ソウルの西方にある富川(プチョン)市に位置していて、朝食はクォン理事長が牧師をしている教会に併設されている児童養護施設「ハッピーホーム」の食堂でいただきました。

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食後に見学もさせていただきましたが、子どもたちが少しでも明るく前向きに成長できるような配慮が行き届いた環境で、それを支える教会の力にも驚きを覚えます。
その後、この法人のスタートとなった救護施設「ジョイフルハウス」も見学し、セミナーの開催場所へと移動となりましたが、何とそこは放火による消失から再建中の南大門に面しているソウル商工会議所の代議員会室という、日本では考えられない会場でした。

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100名を超える参加者があり、基調講演に続いて私の発表、それからエリザベスさんと福祉館のパク館長と3人の発表とそれぞれに対するコメントがあり、最後にフロアとの質疑応答というスタイルでした。
私は、長慶苑で実際に行ってきた利用者の尊厳を重んじたケアの実例とその土台となっているKOMI理論、さらにそれを実践するために取り組んでいるさまざまな内部研修について話したのですが、7月から介護保険と同様の長期療養保険制度がはじまったばかりの韓国のケア関係者から関心が向けられたのは、日本では経営優先になっているのではないか、長慶苑の方針では経営できないのではないかといったケアと経営のバランスについてでした。

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それに対しては、日本でも経営優先になっているのは一部であるし、何のために福祉に取り組んでいるのかを大事にすべきだと答えておきましたが、こういう機会を通じて日韓のケアでの交流が広がることを期待しますという結語に応えるかのように、多くの方が名刺交換に来てくださったので、何とか役目は果たせたと思っています。

終わってからの懇親会は、セミナーの成功と福祉館の事例集の出版を記念してのものだったのですが、クォン理事長のあいさつに、それを陰で支えてきた奥様が涙をふかれていたのが印象的でした。
これだけのことをしている法人とのご縁ができたというのは、さらに韓国との絆が深まり、新たな交流の拠点ができたわけですので、本当にうれしいセミナーでした。

2008.10.01

再び、韓国へ

国際セミナーの講師を引き受けて、1月に続いて韓国を訪ねています。
今回の主催はプロテスタント教会が母体となっている「サランバッテ(=愛田会)」という法人ですが、昨夜は歓迎の夕食会の後YMCAから経営を引き継いだという「老人福祉館」に立ち寄り、孤児院に隣接しているゲストハウスに投宿となりました。
壁に日本のアニメ「OnePeace」の主人公が描かれているのが、目を引きました。

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朝食も孤児院のホールで子供たちが食べ終わった後にいただいたのですが、ポップな壁画や大きな水槽でいろどられた明るい建物ですし、ゲストハウスの1Fにはカフェがあるというのも日本では見たことがありません。

高齢者のケアでは日本が先んじている部分があるのでしょうが、福祉館のパク館長がさまざまな財団の助成を受けながら高齢者の性暴力やその心の傷を癒すプロジェクトに取り組んでいるというお話を聞くにつけ、ケア以外の部分では縮小し続けている日本の高齢者福祉を見直すいい機会になりそうです。

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