生活福祉課事件の賠償と和解

一日遅れとなった厚生常任委員会には、相馬保養センター・老人福祉センターの廃止、北児童センター・高杉交流センターの指定管理に関する議案とともに、3月に発覚した生活福祉課元課長補佐の横領事件にからむ市社会福祉協議会に対する損害賠償と本人との和解という、重い議案がかかりました。

まず、市社協に対する賠償は127万5410円で、当時市が社協から受託していた「つなぎ資金」での横領分で、刑事事件として立件された97万円より大きい額となっています。
これは本人からは不満があった部分だそうですが、これを認める代わりに市では支払い方法での譲歩するというのが和解の条件となったそうです。
そもそも「つなぎ資金」は、1995年から受託していたのだそうですが、正式な契約も行われて折らず、申請者と職員が直接引き出しに行くという方法だったそうで、これに元課長補佐は書類の偽造や報告書を提出しないといったさまざまな手によって横領を重ねたようで、すべての書類は懲戒免職後に本人の机の引き出しから見つかったのだそうです。

もう一つの和解の件は679万5852円で、これまでに事実を認めて返済した分と否認している分との総額は1175万6905円という、巨額なものであるのが明らかになりました。
この件での刑事裁判は11/11に懲役3年執行猶予5年が下され確定していますが、その中には和解が結ばれることが情状酌量の理由として上げられていたので、判決前に和解案を議決することはできなかったのかと問いましたが、市としては来年3月早くても年末が判決時期と想定しながら和解に向けた事務作業を進めていたこと、検察や裁判所とはこの件で連絡を取り合うものではなかったことで、判決と和解との関係が前後してしまったと釈明しました。
他の委員からも、協議の経緯や万が一支払いが不能になることへの懸念が表明され、信頼回復計画による綱紀粛正の要望もありましたが、和解をしないことには支払いそのものも請求できないことですので、全会一致での承認となりました。

ところで、このような前代未聞の不祥事であり、単に一職員による犯罪として片づけられない重大な問題ですので、8人の常任委員会ではなく本会議での全員による討議と情報共有が必要な問題だったと思いますが、これが委員会主義ということで実現しないというのは再考を要することだと、実際の審議を終えてさらにその思いは募りました。

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視察:和光市の着実な二元改革

3ヶ所目の視察先は埼玉県和光市で、議会改革と事業仕分け・職員評価と、全部で3項目にわたって学びました。
この視察も、市議時代からメルマガ・ブログを通じてやりとりをしてきた松本武洋市長とツイッターで日程調整をして決まったものです。

○議会改革
流山市では議会活性化特別委員会委員長でもある松野市議が説明役でしたが、こちらでもツイッターでやりとりさせていただいている斉藤克己市議が議会運営委員長として登場したので驚きましたが、その分ざっくばらんなやりとりができ、助かりました。
和光市でも議会改革を取り上げたのは、4月に議会報告会を行ったのを斎藤さんとのやりとりで知っていたからですが、視察までに調べたところ、2000年前後に第1期というべき改革が行われ、今回も4年がかりでまず定数削減を決め、その後議会基本条例を制定するために8回もの議員研修会を行い、市民に対しても報告会や講演会を開催するという、石橋を叩いて渡る着実すぎる足どりです。
松野君は「まずは制定を」と主張していましたが、これは何も取り組んでいない自治体に言えることで、和光市のように地道な取り組みで基本条例制定に到達できてこそ成熟した改革であり、崩れることもないだろうと感じました。

○事業仕分け・職員評価
行政改革にかかわる二つの項目でしたが、事業仕分けは市長のマニフェストとして実施され、一方の職員評価は職員の側から提案され全体に適用されるようになったという正反対の経緯だそうですが、両方とも評価にかかわることであり、先を見すえた話をすればリンクさせていくべきものですので、こちらも学ぶばかりでなく改善のヒントを見いだしてもらえればと思いつつ議論させてもらいました。
詳細はこちらを参照していただきますが、仕分けでは職員のプレゼン能力に成否がかかったり、外部の仕分け人はプロであっても実情を知らないという一長一短があるといった課題、職員評価ではフィードバックに5〜10分しか時間が取れないといった実情も見えましたが、現実を受けとめた上で改革していく意識が担当者から感じられ、こちらも着実に進んでいくと思いました。

流山市でも感じましたが、市長と議会の二元代表制である地方自治がうまく機能するには、双方のバランスが取れていて緊張感を持って切磋琢磨する関係が肝要だというのを、和光市でも実感することができました。

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弘前市として参議院選挙を受けとめる

参議院議員選挙の開票が進み、民主党の自滅的敗北とそれに助けられた自民党の回復、そしてそのどちらも嫌だという心理によるみんなの党の躍進が明確になっていますが、今回どちらの選挙にも与しない立場であった私からすれば、こんな選挙結果くらいで菅総理の責任問題という政局になることもおかしいと思いますし、そもそも参議院という存在が必要なのかということから見直す時期にきているのが明確になっただけと、岡目八目で感じています。
ちなみに私は開票が行われていた市立体育館に足を運んでいたのですが、そこで見た4月の市長選からの変化をお伝えしておきたいと思います。

市長選の際は初めて開票作業を見たこともあり、こんなものかと受けとめたのですが、開票事務について調査を重ねてきた佐藤淳さんからの指摘が東奥日報の記事になり、それを受けて私も6月定例会の一般質問で取り上げました。
特に票を床にひろげて拾い上げるというのは作業効率の面でも票の尊厳という面からも問題であると指摘しましたが、選挙管理委員会でも記事を読んですぐに対策を練ったというので、3年前の参院選からどれだけ短縮するのかと問うたところ、1時間は縮めると明言されたので、質問した側の責任として開票を見届けに行ったわけです。
答弁そして朝日新聞の記事のとおり、床にばらまいていたのを開票台を導入し、その作業指示もテキパキと行われていて、市長選のチンタラとした動きとは格段の違いがありました。このあたりにもスピード感を旨とする葛西市政のよさが反映されていると感じましたし、自分としても質問をしたかいがあったと思いました。

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その一方で、残念な結果もハッキリしてきました。それは投票率の低さです。
全国では58%前後ということですが、青森県選挙区では54.55%、開票所で聞いた弘前市の投票率は51.92%ということで、全国よりも県平均よりも低いという結果のようです。
市長選の際も、同日に行われた首長選の中で一番低い投票率だったことを憂えておきましたが、今回もまた低いというのは、弘前市民の政治意識を何とかしていかなくてはならない状況だと受けとめないわけにはいきません。
せっかく市政そのものはよい方向に変わりはじめているだけに、政治に関心を持ってもらうような働きかけをし、それにつながる活動を自分自身でもしていかなければならないと痛感しています。

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生活福祉課事件の陰にあるもの

昨日、予算特別委員会で生活福祉課事件に関する集中審議が行われました。
9名の議員から質疑があり、最初の事案の際にことを公にせずに処理したことがここまで問題を拡大させたこと、市役所全体の隠ぺい体質に問題があるという指摘はそのとおりですし、「預り金」廃止だけでない仕組みの見直しが全庁的に求められていると思います。

その中で私が取り上げたのは、渦中の人物が課長補佐という立場にありながら、分任出納員という役割としてではなく直接のケースにかかわっての問題であることです。
集中審議後の民生費そのものの審議の際にも取り上げたのですが、現状でも前年対比1.7倍という相談件数になっているにもかかわらず、来年度も5人足りない人数で臨まなければならないほど業務に追われる状況に生活福祉課は置かれています。
これでは、相談にしっかり乗るのができればいい方で、金銭にかかわるダブルチェックなどできるはずもなく、個人が引き起こしたこととはいえ、非常に危うい体制の中での事件ということができます。

「市政を変えるマニフェスト」で人件費カットは打ち出しましたが、私たちは職員数を減らそうとは言いませんでした。逆にワークシェアで人数を増やすことを提言したのですが、こういう分野では補わなければならないのが見えてきます。
それが無理でも、全庁的にどこに人を配置し、どこを削減するのか、大胆な見直しが必要です。

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百沢スキー場の外部監査報告

事務組合などの予算概要を説明する全員協議会が開催されたのですが、それにあわせて「弘前市個別外部監査報告書〜岩木山百沢スキー場の経営に関する事務〜」と題された報告書が配付されました。
非常に重要な報告であるにもかかわらず一切の説明もないのは解せませんが、一方では部外秘ともされていませんので、PDFでダウンロードできるようにしておきました。

監査報告だけかと思っていましたら、「スキー場の将来像」という項目で市内4スキー場全体にも目を配った提言もなされており、費用対効果に見合った報告と受けとめましたが、これを受けてどうするかは庁内での協議に委ねられており、3月定例会で案が示されることになっています。
報告書でも指摘されているとおり、選択と集中で経営を継続するにせよ思いきって廃止するにせよ、6.6億円の赤字を一般会計などで穴埋めする必要があるのは変わりがありませんし、それだけ重大な決断に迫られている現実を市民の皆さんにも知っていただきたいと思います。

すでに破たんした駅前再開発ビル「ジョッパル」、破たんしているのに手が打たれていないウォーターフロント株式会社=市民ゴルフ場という問題の前に、この解決が求められていますので、3月定例会ではしっかり取り上げたいと思っています。

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一般質問:業務ソフト不正コピー問題

報告の順序は前後しますが、9月定例会での一般質問の内容をお知らせします。
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最初に取り上げたのは、業務で使用しているソフトの不正コピー問題でした。
8月下旬に報じられる前に25日の議会運営委員会で報告されて概要を知りましたが、不正にコピーされていること自体はさまざまな形で見聞しておりましたし、これを機に以前も提言したことのあるオープンオフィスの使用を会津若松市のように勧めていく機会にしたいと思い、この分野に一番詳しいとの自負を持って通告しました。

私の前に同志3人が質問していたこともあり、そこで概要については何度も説明されていましたので、私はこれまでの経緯は省略しましたが、実際にはさらに見つかっていない不正コピーがあるのではないかという疑念と、今後の対応では石川県での職員による一部負担と同様の対応を求めるとともに、業務ばかりでなく市民にもオープンオフィスの浸透のために申請などでも導入を図ることを提言しました。
さらなる不正としては、国産ワープロソフトと同梱されているインプットメソッド(といえば、何かわかりますね)の組み合わせがおかしいこと、また教育委員会事務局ではなく学校現場にあるPCに調査が入っていないのでは、追加で賠償という可能性があるのではと問いただしましたが、企画部長は学校にはパソコン室以外にはPCはなく、だからこそ教員向けのPCを導入する補正予算を提出していると強弁しましたが、学校に足を運ぶ機会が多い立場からすればまるでウソの答弁で、実際に約160台のPCがあって調査対象から外されたことが後で明らかになっています。

また、市民には何の関係のない職員による不正行為に対して税金を全額投入することには納得できないとし、石川県では個々の責任を問うのではなく全体の問題として役職に応じた負担をしたことを紹介し、市としても同等の対応をすることを迫りました。
この質問には、石川県議会でこの問題で質問した北篤司議員に早朝にメールを出したところ、開会前に電話での情報提供をしてくださったので、何とかそのご厚情に応える回答を引き出したかったのですが、企画部長の答弁は検討するという安全域を出ないものにとどまりました。
最後のオープンオフィスの件は、本来は一番やりとりをしたかった部分だったのですが、さらなる不正や職員に対する求償に時間を費やしたあおりを受けた形になりました。

ただ、市として管理を徹底するといっても限界がありますし、新しいバージョンとの互換性が取れなくなりつつある現状を考えると、無償で同じバージョンにそろえることができるオープンオフィスの導入は、試行という手順を踏むのではなく、一気に標準化するくらいのことをして、この問題に真剣に取り組む姿勢を示すべきだと思っています。

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賞与カットでの椿事

第1回の臨時会が招集され、議員を含む特別職と一般職の6月期の賞与のカットが決まりました。
これは、国における人事院の臨時勧告さらに県人事委員会の動きを受けてのもので、弘前市においては総額約1億円、議員一人あたり約9万円の減額となりました。

結果としては、議員・特別職・教育長に関しては全会一致だったのですが、一般職に関しては共産党・社民党が反対し、賛成多数で可決されました。
特に市労組を支持母体とする藤田隆司議員は、質疑において人事院勧告が臨時に出されるのは公務員の労働権とのかね合いで問題があること、合併後の事務量の増加に対応していることが対価として評価されていない旨の発言をし、社民党はこの2年間で初めて反対に回りました。

私は共産党・越明男議員の後に挙手し、提案理由の中に「地域における民間事業の従事者の給与等の状況を勘案し」とあるのを受けて、人事委員会のない市においてはどのような形でカットを検討したのか、現在の厳しい雇用環境に鑑みて人事院勧告以上のカットをしているのか、そもそも民間に比べて市職員の給与は高すぎると考えていないのかと問いました。
それに対しては、市として特別な調査はしていないが勧告に沿ってカットを決めたということで、どこでどういう判断材料をもって決定されたか見えないままに、民間のことは一顧だにしていないのがわかりました。

ちなみに、この1億円は減額補正されるのではなく決算時に不用額として取り扱われることになるのですが、せっかく職員のふところを痛めて生み出されるお金をどのように有効に使うのかも考えなければなりませんし、今期の賞与ばかりでなく給与そのものをカットしてでも市全体のために手だてを打つ政策が必要だと思っています。

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仰々しすぎる時計塔除幕式

私が所属する弘前ライオンズクラブは今年で50周年を迎えるということで、記念事業=アクティビティを大々的に行っております。
これまで、弘前学院大学へ看護師の卒後教育のためのリカレント基金として250万円を拠出、弘大附属病院へはイリガートルつき車イスを50台と津軽藩の国絵図縮小版を寄贈、そして最後は弘前駅城東口時計塔でして、その除幕式にクラブメンバーとして参列してきました。

近くのディーラーにタイヤ交換をお願いして歩いて向かったのですが、すでにいくつもテントがかけられ、20人を超える職員が誘導や受付などにあたっていました。
受付では来賓用の花をつけられ、式次第や席次まで準備されていて、市長ばかりか商工観光・建設の両部長や担当課長も顔をそろえて、あいにくの雨の中ものの15分もせずにセレモニーは終了しました。

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市などが行うべき駅周辺の環境整備に、クラブ側で金を出して行うアクティビティなのですから、それにあれほどの人員をかけ準備をするのでは、せっかくの厚意が無になるようなものですし、こういうところにこそ財政規律を発動させていくべきだと思います。
ちなみに40周年の際は、落成を控えた県立武道館にブロンズ像を寄贈したのですが、当時の木村守男知事がいらっしゃったもののこれほどの仰々しいセレモニーなどは行わず、晴天の下なこなこしく記念撮影をしたのを覚えていますが、さまざまな面で何とも好対照だと感じました。

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議員年金破綻への意思表示

長かった3月定例会が閉会してすぐ、議員年金についての意見交換会が行われました。
これは、30日に地方議会議員年金制度検討会が開催される前に、市議・区議の年金が3年後に破綻する予測について情報提供し、どこにぶつけるというわけでもなく意見交換をしようとことだったようで、国に責任があるのだから拠出するのが当然だといった意見や、これからどういう手順で決まっていくのかといった質問などがありましたが、30分ほどで素っ気なく終了となりました。

いきなり破綻といわれてもピンとこないと思いますので、制度の説明と現状をお知らせしたいと思いますが、現在53万円の議員報酬の7.5%にあたる84800円が強制的に共済年金の掛金として天引きされ、それに1%上乗せした額を市が公費を拠出して年金が運営されているのですが、市町村合併で多くの町村議員が在任特例によって市議として務めを終えたために、受給者が急増して破綻が目に見えて迫っているのだそうです。
これを継続するには掛金や公費負担率を上げるか、受給額を下げるか、はたまた一時金を支払った上で清算するかといった議論を重ねて秋までに結論を得ることになるのだそうですが、この機会に私の考えを明らかにしておきたいと思います。
議員という立場以前に、それぞれ国民年金もしくは厚生年金に加入しているのですから、議員年金というのはいわゆる二階建て部分にあたるオプションであるわけですので、これに財政難の中で公費を拠出するという制度はおかしいと思いますし、人によっては議員年金や一時金そのものがいらないという考えの方もいますので、強制的に掛金を天引きするのも疑問です。
その前提に立って、掛金は自分の一時金のためという位置づけに改めて、これまで積み立てたものは現役・OBで負担分に応じて分配して清算してしまうのが、荒っぽいながらも全体最適にかなう考え方だと思います。

ちなみに、これは省令で改正できるのだそうで、市のレベルでどうこうできる問題ではありません。
それだけに、秋までに必ず行われる総選挙で、それぞれの政党がこの問題に対して、どういう姿勢で臨むのかも注目していい、いや注目してほしい問題の一つだと思います。

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リンゴ被害対策の臨時会

すでに地元紙で報道されたとおりのリンゴの霜・ひょうによる被害に対する支援対策を盛り込んだ補正予算審議のために、臨時会が開かれました。

何人かの議員から、詳しい対策や対象となる範囲、さらには利子補給を決めたとしても貸し渋りや経営状態から貸し付け対象外となる可能性のある農家への支援をどうするかといった質問が続きました。
私も、直接の支援以外の税・保険料などの減免はどのくらいになるのか、この支援によって財政調整基金はどうなるのかを質問しましたが、基金残高は11.9億円まで下がる見込みだということ、減免に関しては来年1月に過去5年間の所得のうち高いものと低いものを除いた3年分の平均と比較して決まるので金額は示せないということでした。
もう一つ、被害園地視察の際に聞いた、単年度だけではない支援や農家経営を続けていけるような継続的な対策をしてほしいという切実な訴えが耳に残っていましたので、今後の向けての対策を話し合っているのかと問うたのですが、答弁の前にこの予算外ということで議長から質問を省かれてしまいました。

開会前後の控え室でも、共済のことや対象外となる農家の支援に話が及びましたが、一番大事なのは持続可能な農業政策だと思いますので、少し離れた立場から農業について考えていくつもりです。

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